医療用ウィッグ、ファッションウィッグ、イメージチェンジ用など、ウィッグを使う目的はさまざま。
でも、オールウィッグをきれいにかぶるための基本は共通しています。
地毛がある場合は自毛をまとめ、その上からウィッグをかぶります。
また、脱毛中など頭皮へ直接ウィッグが触れる場合には、肌当たりや着用感を考えてインナーキャップを使うこともあります。
そこで大切になるのが、ウィッグの下に着けるアンダーネット・インナーキャップです。
「ネットとキャップって何が違うの?」
「医療用ウィッグにはどれを使えばいい?」
「そもそも何のために使うの?」
今回は、そんなウィッグ初心者さんに向けて、アンダーネットとインナーキャップの役割・選び方・着け方を基本からご紹介します。
この記事の目次
アンダーネットと
インナーキャップの違い

どちらも、ウィッグをかぶる前に頭へ着けるアイテムです。
メーカーによって「アンダーネット」「アンダーキャップ」「インナーキャップ」「ウィッグキャップ」など呼び方はさまざまですが、大きく分けると次の2タイプがあります。
| 比較 | アンダーネット | インナーキャップ |
|---|---|---|
| 形状 | 伸縮性のある筒状のネットタイプ | 頭頂部まで覆う帽子型のキャップタイプ |
| 主な役割 | 地毛をまとめて、ウィッグをかぶるための下地を整える | ウィッグと頭皮の間に入り、肌当たりをサポートする下着のような役割 |
| こんな方に | 地毛が長い方 毛量が多い方 地毛をコンパクトにまとめたい方 |
脱毛中の方 頭皮への肌当たりが気になる方 |
| 地毛のまとめやすさ | ◎ 筒状なので長い髪も入れ込みやすい |
△~○ 商品や地毛の長さによって異なる |
| 選ぶポイント | 伸縮性・フィット感・地毛の収めやすさ | 肌触り・吸汗性・締め付け感 |
「どちらが正解」というよりも、地毛の量・頭皮の状態・使用するウィッグ・着け心地の好みに合わせて使い分けるのがおすすめです。
ネット・キャップには
こんな役割があります
ROLE 01
地毛をきれいにまとめる

地毛がある状態でオールウィッグをかぶる場合は、まず地毛をウィッグの中へきれいに収める必要があります。
特に、髪が長い方や毛量が多い方は、筒状のアンダーネットが便利です。
ネットの中へ地毛を入れたあと、髪が一か所に固まらないよう、頭全体へ均等に広げます。
ポイントは「できるだけ平らにすること」。
後頭部などに髪が固まっていると、その部分だけボコッと膨らみ、ウィッグをかぶったときの頭の形が不自然に見えることがあります。
地毛をきれいにまとめて下地を整えることで、ウィッグも頭へフィットさせやすくなります。
ROLE 02
頭皮への肌当たりをやわらげる

抗がん剤治療などによって脱毛している場合は、ウィッグの内側が直接頭皮へ触れることがあります。
治療中の頭皮は、人によって乾燥や刺激を感じやすくなることもあります。
そんなときは、肌当たりのやさしいインナーキャップを更新したのかもウィッグとの間に挟むことで、ウィッグの内側が直接触れる部分を少なくすることができます。
・肌当たりのやさしい素材
・汗を吸いやすく、ムレにくい素材
・自分の頭に合った締め付けの少ないサイズ
毎日長時間使う場合ほど、ウィッグ本体だけでなく、肌へ直接触れるインナーキャップの着け心地も大切です。
※治療中の頭皮に痛み・炎症・強いかゆみなどがある場合は、無理に使用せず医療機関へご相談ください。
ROLE 03
脱毛期の就寝時に、抜けた髪が散らばるのを防ぐ
抗がん剤治療による脱毛が始まった時期は、就寝中にも抜けた髪が枕や布団へ付いてしまうことがあります。
そんなときは、就寝用のキャップをかぶっておくと、抜け落ちた髪をキャップの中にまとめやすくなります。
起きたときに寝具へ髪が散らばりにくくなり、お掃除の負担を少し減らせるのもメリットです。

就寝時は「締め付けの少なさ」も大切。
長時間かぶることを考え、きつすぎるものは避けましょう。痛みや頭痛など違和感がある場合は使用を中止してください。
アンダーネット・キャップの
選び方
素材をチェック

ファッション用として地毛の上から使うネットなら、伸縮性やまとめやすさを重視して選ぶことが多いですよね。
一方、脱毛中など頭皮へ直接触れる場合は、素材にも注目してみましょう。
✓ 肌当たりがやわらかいか
✓ 吸汗性・通気性があるか
✓ 洗濯できて清潔を保ちやすいか
✓ 汗やムレが気になりにくいか
✓ 適度な伸縮性があり、締め付けすぎないか
また、商品によっては滑り止めが付いていたり、ウィッグ固定用の面ファスナーなどが付いているタイプもあります。
「肌触りを重視したい」「ズレにくさを重視したい」など、自分が使いやすい機能をチェックして選びましょう。
サイズ・調整機能をチェック

意外と見落としやすいのが、ネットやキャップのサイズ感です。
地毛があるときと、治療などで毛量が少なくなったあとでは、同じ頭でもフィット感が変わることがあります。
そのため、医療用途で使う場合は特に、
・自分の頭囲に合うサイズか
・伸縮性があるか
・アジャスターで調整できるか
・縫い目や調整部分が頭皮へ強く当たらないか
などをチェックしてみましょう。
締め付けが強すぎるものは長時間使用すると負担になることがあるため、無理なくフィットするサイズを選ぶことが大切です。
迷ったときの選び方
地毛が長い・毛量が多い
→ 筒状のアンダーネット
脱毛中で頭皮への肌当たりが気になる
→ 肌当たりのやさしいインナーキャップ
サイズ感やズレが気になる
→ 伸縮性やサイズ調整機能のあるタイプ
脱毛期の就寝時
→ 締め付けの少ない就寝用キャップ
アンダーネットと
オールウィッグの着け方
アンダーネットの着け方

ウィッグネットを首までかぶります。
生え際まで引き上げ、ヘアバンドのような状態にします。
ネットの中へ自毛を入れ、余ったネット部分を折りたたみ、必要に応じてピンなどで固定します。
ネットの上から頭全体を揉むようにして、自毛を均等に広げます。凹凸の少ないシルエットになれば完成です。
オールウィッグのかぶり方

ウィッグの前後を確認し、前髪側を額付近に合わせてかぶります。
前側を押さえながら、後頭部から襟足まで頭全体をウィッグの中へ収めます。
もみあげ・前髪・左右の位置を確認し、鏡を見ながら全体の位置を調整します。
ブラシや手ぐしで毛流れを整えたら完成です♡
地毛をネットの中でできるだけ平らにしておくことが、自然なシルエットを作るポイント。
ウィッグをかぶったあとに頭が一部だけ膨らんで見える場合は、一度ネットの中の自毛を整え直してみてください。
ウィッグの下地づくりも
快適な着用の大切なポイント
ウィッグ初心者さんの場合、「ウィッグの下にネットをかぶる」ということ自体を知らなかった!という方も少なくありません。
私も最初はその一人でした。
アンダーネットやインナーキャップには、自毛をきれいにまとめたり、ウィッグをフィットさせやすくしたり、頭皮への肌当たりをやわらげたりする役割があります。
特に毎日ウィッグを使う方や、医療用途で長時間着用する方は、ウィッグ本体だけでなく、その下に着けるアイテムの素材やサイズにも注目してみてください。
自分に合ったインナーを選んで、少しでも快適なウィッグライフを過ごしてくださいね♡

